ドイツと日本における展示会の違い Vol.2 会場の広さ

Messegelände in Hannover (Luftaufnahme)

第二弾は『会場の広さの違い』についてご紹介いたします。

広さを比べるなら「ドイツの方が広いだろう」というのは想像に易いと思いますが、実際にどれほどの違いがあるのか、また広さの違いがもたらすものも見てみましょう。

ドイツと日本の会場の広さを比較

まずはメッセ大国ドイツの会場の広さランキング(㎡)

ハノーファー Hannover392,445 
フランクフルト Frankfurt/M372,073
ケルン Köln285,000 
デュッセルドルフ Düsseldorf262,727
ミュンヘン München Messe200,000
ベルリン Berlin ExpoCenter190,000
ニュルンベルク Nürnberg180,000
シュトゥットガルト Stuttgart119,800
ライプツィヒ Leipzig111,300
10エッセン Essen110,000
出典:AUMA

続いて、日本でのランキング(㎡)

東京ビッグサイト115,420
幕張メッセ72,000
インテックス大阪70,078
Aichi Sky Expo60,000
ポートメッセなごや33,946
パシフィコ横浜26,337
西日本総合展示場16,377
福岡コンベンションセンター14,152
神戸国際展示場13,600
10サンシャインシティ展示ホール12,500
株式会社ノイ調べ

今回のランキングはドイツも日本も屋内展示の敷地面積で作成しています。
1位同士ハノーファーメッセと東京ビッグサイトを比較すると、その差は約3.4倍!ドイツのメッセ会場上位8位までもが東京ビッグサイトよりも大きいのです。

そんなこといっても、そもそもドイツってお国自体が広いんでしょう?と思われたそこのあなた。

いいえ、ドイツと日本では国土面積はほぼ同じなのです。

おもしろいと思うのは、東京ビッグサイトより大きなメッセ会場が各都市にあるということです。日本の場合、ビジネスチャンスを生み出す大きなイベントをするならば、場所は東京(関東圏)ですよね。

ドイツは日本に比べると、地方分権的な連邦国家であり、各地方においてそれぞれ大きな権限や裁量が与えられています。また前回のVol.1にて「見本市主催者が見本市会場を所有している」と説明しましたが、その見本市主催者(見本市会社)の資本のほとんどはその見本市がある州や市から出資されています。

つまり見本市を活性化することで得られる経済効果は、そのまま地域の利益となるため、各都市は各々の権限で見本市の運営・発展に積極的に取り組むわけです。結果としてドイツは国全体としてメッセ・見本市が産業として大きな柱のひとつとなったといえるでしょう。

大きさを例える

大きさを表現するとき、日本ではたびたび東京ドームが登場します。
当サイトでも、先人に倣って表現すると、ハノーファーメッセは東京ドーム約9個分です。

東京ドームへ行ったことがなく、ぴんとこないという方には、こちらはどうでしょう?

東京ディズニーランド約1個分

東京ディズニーランド:465,000㎡
ハノーファーメッセ:450,445㎡(屋外敷地含む)


実際にご自身の足で歩いた経験のある方も多いのではないでしょうか?

そして、東京ディズニーランドを“仕事で”歩き回ることを想像してください・・・。

ドイツの会場では広さゆえに、会期中はホール間を移動するためにシャトルバスが運行しています。体力温存のため、移動の際にはぜひご活用いただくことをおすすめします。

わたしたちは会期の前から現場に入りますが、開催期間以外ではバスは動いていません。さらに施工期間はエレベーターやエスカレーターも動いていないことがあります。

広い会場を刑事かのごとく足で歩き回り、一日の終わりに同僚たちとスマホの歩数計をチェックするのが恒例となりつつあります。そして、なぜか歩数が多いと、足が棒になりながらも嬉しいという不思議な感情が生まれます。

大きな会場だからこそ

これだけ大きな会場を全て見て回るのは難しいことです。
ですから、ビジターたちは事前に目星をつけて会場へやってきます。

ドイツの見本市会場が大きいのは世界から出展者が集まる、国際的なビジネスの場であるからです。

世界中に散らばる企業にそれぞれアポを取り、顔を合わせて商談するというのは、コストの面でも時間の面でも厳しいものがありますが、それが可能になるのがメッセです。ドイツの見本市は、世界中の企業と一堂に会する場なのです。

出展者からすると、広い会場はチャンスも多いですが、ライバルも多いといえます。そこでいかに存在をアピールするかというと、方法は主に2つ。
「事前準備」と「ブース」です。

前述のとおり、広い会場を隅々まで見て回り、見つけてくれるビジターはいません。事前にアポを取ったり、目星をつけたりして会場へ足を運びます。
ですから、会期の前の準備段階が大変重要です。商談したい、会いたい会社には事前にラブコールを送りましょう。

もう一つはブースでのアピールです。
通路を歩くビジターたちは皆良い取引先を見つけるために会場へ来ています。アポがなくても、会場で目に留まり成約につながることも少なくはありませんので、ブースでのアピールも重要です。
詳しくは、今後シリーズ内でブースに関する記事がでるのでお楽しみに。

おわりに

以上、ドイツと日本の会場の大きさの比較から、ドイツにおける見本市の役割やビジネス市場での位置づけ、大きさの具体的イメージ、さらに大きさがもたらすメリットや注意点についてをお伝えしました。

日本とは異なる広い会場ならではの魅せ方や準備しなければならないことがありますが、その広さにはチャンスが多く転がっています。分母が多ければ確率も上がります。

チャンスをものにできるよう、次回「展示会に対する考え方の違い」についてお届けします。

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