ドイツと日本の展示会における違い Vol.6 グラフィック
今回は、「グラフィック」の違いについてご紹介します
ここでは、「グラフィック」= ブースに掲示する印刷物・ビジュアル情報
とイメージしてみてください!
早速ですが、まずは写真をご覧ください。
こちらは、ドイツの電車に関する展示会で見かけたブースです
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/09/ドイツ写真1-1024x768.jpg)
とてもシンプルなのですが、パッと見てかっこよく目を引く印象的なブースでした。
このブースの「グラフィック」は、
・ブースの上部のグラフィックサイン(社名ロゴ)
・壁面の大判イメージ (写真)
・中央水色壁面のコピー(文字情報)
以上の3つだけで構成されていて、カッコイイだけではなく
「何をアピールしたいか」「会社のイメージ」「会社名」が ストレートに伝わってこないでしょうか?
一方、日本の化粧品に関する展示会で見かけたブースです
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/09/日本1.jpg)
ブース壁面全体のグラフィックでアピールをされていて、出展品への熱意がとても伝わってきました!!!
ただ、文字と写真の情報量がとても多いので
会期最中の賑わっている会場では、喧騒とも紛れてしまって目に止まりにくく
せっかくのグラフィック内容を、見流してしまわないでしょうか??
この様に、壁面いっぱいにグラフィック・合わせて文字情報を入れているブースを
日本の展示会ではよく見かけます
グラフィック要素がすっきりとしているドイツブースと
文字情報も含めて内容が盛り沢山の日本ブース…..
違いはどの様な理由にあるのでしょうか??
グラフィック に求めることの違い
展示会では、
来場者がブースの前を通るほんの「数秒」の間にいかに興味を引き付けるか
が、とても重要と言われています
それというのもドイツの展示会は、世界各国から多数の出展者・来場者で賑わっていて
会場内では常に視聴覚が刺激されていて、ある意味緊張状態が続きます!
その様な中で人を惹きつける為に
内容や情報が整理された → デザインされたグラフィックを効果的に打ち出すことで
来場者の興味を引きつける手法のブースが、数多くある様に思います
(※先にご覧いただいたドイツの写真でもグラフィックは3つの要素に整理されていました!)
こちらもドイツの展示会での写真です。
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/08/ドイツ例2.jpg)
この様な人混みの中でも「会社名」「ブランドイメージ」「メッセージ」を
数秒で、来場者の視覚へ訴えるグラフィックではないでしょうか?
一方、日本の展示会では先ほどの写真の様に
商品情報や説明文をブース全体やパネル化してグラフィックにしていることが多く
グラフィックを「見てもらう」「読んでもらう」為のものとする傾向かと思います
これは、前回の「Vol.5 ブース内の空間に対する考え方」でも触れた様に
ドイツでは展示会を「コミュニケーションの場」と捉える一方
日本は「PRの場=見てもらう為の場」と捉える傾向にあることが一因にあるかと思いました
それは少し受け身的な印象を受けますので、世界各国から多様で多数の人々で賑わう
ドイツの展示会には、あまりそぐわないかもしれません….
ドイツのブースグラフィックは
「見てもらう」のではなく、
数秒で「伝わる」もの!
その他にも、ドイツと日本ではブース施工の期間や規約、施工に使用する材料が違います
それがグラフィックの違いに関わる大きな要因にもなりますので
この後の連載で、その部分についても触れていけたらと思います!!!
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0989のコピー.jpg)
壁面グラフィックで整理されています
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/09/IMG_6550のコピー.jpg)
人混みでも目立っていました
![](https://messenavi.jp/wp-content/uploads/2021/09/R0010393のコピー-1.jpg)
とても印象的なデザインでした
Y.